働き方が変化している
IT業界におけるリモートワーク
IT企業の多くがリモートワークを採用
コロナ禍で一気に拡大したリモートワークですが、状況が落ち着いてきた現在も、IT企業の多くがリモートワークを継続しています。そもそもIT企業の多くはITインフラが整備されているため、他の業界よりもリモートワークを継続しやすいのでしょう。
エンジニアのリモートワークの頻度ですが、週に3~5回リモートワークを導入しているところが多いようです。実際にリモートワークを導入している企業として「日本マイクロソフト」と「日本HP」を取り上げ、具体的にどのように取り入れているのか紹介します。
「日本マイクロソフト」
ソフトウエアおよびクラウドサービス、デバイスの営業・マーケティングを行っている日本マイクロソフトでは出社日数の規定はありません。従業員が自分の判断で働きやすい場所や時間を選んでいます。
日本マイクロソフトでは感染が広がる前の2020年2月上旬に在宅勤務を推奨し、3月には原則在宅勤務制度に移行しました。その後も状況を見ながら緩和を続けていますが、コロナ禍以前と比較すると出社率はかなり低く、在宅勤務を利用している従業員も多い状況です。中途で入社した従業員とコミュニケーションを強化するために自主的に出社日数を増やすケースもありますが、出勤率は全世界のマイクロソフトの現地法人の中でも低いほうです。
「日本HP」
アメリカに本拠を置く大手IT企業であるヒューレット・パッカード(HP)の日本法人である日本HPは、ソフトウエアの開発・製造・輸入・販売、コンサルティングなどを行っている企業です。日本HPでは、「フレックスワークプレイス制度」としてコロナ禍以前は週4日までのリモートワークを認め、週1日以上の出社をルール化していました。コロナ禍では完全在宅勤務に移行していましたが、現在はコロナ禍以前と同様に週1日の出社を推奨する制度に戻しています。
2016年11月から2017年2月までの社内調査では、リモートワークなし(完全出社)の従業員が23%、リモートワークが1日未満の従業員が42%で、65%の従業員がリモートワークを利用していませんでした。しかし、2023年12月から2024年2月までの社内調査によると、週3日以上リモートワークをしている従業員が38%、週2~3日が28%、週1日程度が34%となっており、数字上では完全に出社している従業員はゼロとなっています。
リモートワークの活用は業務内容や個人の裁量に委ねられており、現在、ほぼすべての従業員が週1回以上リモートワークを活用しています。中途採用の従業員が一定期間、自主的に毎日出社するケースや、出社したほうが業務効率が上がると判断して出社に切り替えたケースもありますが、それはほんの少数で、多くの人がリモートワークを利用しています。
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